レース直前。ピットから一斉に6艇が走り出してくるあの姿、かなりカッコいい&エキサイティングしますよね。
坂本です。ロックダウンとかオーバーシュートとか英語を使うな!とおしかりを受けていますが、僕はあくまで興奮をエキサイティングといい続けます。
まぁ、いいでしょう。今回、このピットから離れるピットアウトについて考えていきます。
ここにもレーサーたちのテクニックが詰まっているようですよ。ぜひ、チェックしてみてください!
●ピットアウトって何?
ピットアウトは、ピットからアウトする…。つまり、ピットからボートが出発することを差す言葉です。
そのため、ピット部分がピットアウトと思っている人がいるようですが、そうでなくそこからボートが出発する瞬間をピットアウトと呼んでいます。
さて、このピットアウト。適当に選手が出ているわけではなく、それなりに決まりの中で行なわれているそうです。
●発走指示灯
ピットの右側部分には、基本的に発走指示灯というものが設置されているようです。大時計確認という文言も記載されていますが、これは関係ないでしょう。
なんとなく、坂本が工場で働いていた頃の思い出が甦ってくるような文言にテンションが下がります。まぁ、それはおいておいて…。さて、この発走指示灯。
赤いランプと電光掲示万、そして三つの文字が記載された看板的なもので構成されています。
まず、上から始動、出走、停止の3つがあります。停止は多分緊急時なのですかね、あまり使わないのではないでしょうか。
●ピットアウトまでを見よう!
さて、レーサーたちはこの発走指示灯をチェックしながらピットアウトを行ないます。
まず、始動というところが赤く点灯したことを確認します。その時、選手たちはモーターを始動させるわけです。
ウィィーン!という激しいサウンドが鳴り出し緊張感が一気に高まります。
そして、始動というところの電灯が消えたと同時に上部分の電光掲示万的なところに数字があらわれます。
5、4、3…とカウントが刻まれゼロなると出走となるのですが、2くらいから数字は出ません。恐らく、最後の2、1は感覚なんでしょうね。
ずっと見ているとスタートが遅れたり集中力が途切れるなどいろいろな理由があるのかもしれません。さぁ、ついに0となったピットアウト!全速力でボートが主戦場へとすすんでいきます。
●公平にできている?
さて、このピットアウト。選手によってそのレベルは変わってくるでしょうが、案外公平性が保たれているといわれています。
その理由が、モーターが自動発艇装置というもので繋がれており、出走と同時にここが平等に離れるからです。
つまり、フライングなどは起こることはなく、6艇が全く同じタイミングでピットアウトできる…ということです。
もちろん、スタートが遅れることはあるでしょうが、フライングがないのであればここでレースがおかしくなることはありません。
ピットアウトのタイミングは、リズム感や感覚の優れた選手が有利といわれています。
あの、カウントを見る限りどんくさい人などは厳しいかもしれません。音楽を演奏するのが趣味というレーサーがいたら、ピットアウトは案外上手かもしれませんので買いですねえ。
●ちょっとした秘密がまだある!
さて、ピットアウトをした瞬間というのは何ともレーサターたちが勇ましく見え、心揺さぶられるものがありませんか?
とくにあの体を前のめりにする感じはボートレースっぽくてかなり格好良いですよね。
あれ、なんとなくスピードを高めたり、オシャレでやっている…というイメージを持っている方もいるかもしれません。
たしかに、ああやった方が体重が前部にかかってくるのでスピードが高まりそうです。
しかし、ピットアウトにおけるあのスタイルは別にスピードを高めるために行なわれているのではありません。なんと、ひっくり返らないためだそうです。
●すんごいパワーなんだから!
前述したように、ピットにいる最中、始動が点灯した瞬間にすでにモーターはフルパワーで回転している状態です。
要するに、バイクでいえばフルにアクセルを回している状態なのにブレーキで抑えられている…という状態です。
当然、ブレーキが外れたら吹っ飛び級のロケットダッシュになるのですが、基本的にあまりの馬力に前のめりになってしまって車体はひっくり返りますよね。
怖くてとても挑戦したいとも思えませんが、ピットの中にいるボートもまさしくその状態なのです。
そのため、ピットアウトした瞬間レーサーたちは舟の先端に乗り出し、片手で前部が浮き上がるのを防いでいるのです。
できるだけ平にした方がスピードも安定しますしね。ただの格好つけでやっていると思っていたら大違い。レースに勝つためにはもちろん、命を守るためでもあったわけです。
●ピットに行く機会は訪れるか?
さて、今回は競艇のピットについてお伝えしました。
そもそも、我々はピットに入るような機会に恵まれるのか不明ですが、覚えておいて損はないでしょう。
もし、彼らの気持ちを知りたくなったら、ぜひ原付のアクセルフルスロットルで暴走してみてください!