競艇選手には珍しい名前の方が多くいます。
ここ5年以内にレーサーとしてデビューした若い選手たちの中には、キラキラネームと呼ばれるユニークな名前の方も多いですね。
さて、先日NHKの日本人の苗字を探求するというテレビ番組に、あの毒島さんが登場していました。しかも、奥さまと一緒に自宅まで取材班が訪れる手の込みよう。なかなか勉強になった回だったのでここで紹介していきますね。
●毒島選手とは?
競艇好きの方であれば知らぬ者はいないであろう、名選手「毒島誠」。
これ、ずっと“どくじま”と読んでいた方もいるかもしれませんが、“ぶすじま”と読むんです。なかなか不思議な苗字ですよね、見たことがない方は多いでしょう。彼は群馬県桐生市の生まれであり、現在35歳。
奥さんは元競艇選手の池田美幸さんということで、競艇カップルとして有名です。50回以上の優勝経歴を持っている超有名選手なのですが、とにかく名前のインパクトがすごい。最初出てきた頃はそっちが話題になったのではないでしょうか。
●すんごい名前
さて、テレビでは競艇選手として紹介されたというより、“ぶすじまさん”として紹介されていました。競艇場にスタッフが行き、毒島選手にインタビュー。
横綱級に珍しい名前ということでいろいろと聞くと、“嫁がかわいそうだ”というような話をしていました。奥さんも確かにその呼ばれ方になる…と思って嫌な気持ちになっていたそう。
毒島さんというかたちで呼んでくれればよいのですが、おそらく場合によっては親しみを込めて、“ブス”と呼ばれることがあるでしょう。もし、友達に毒島という方がいたとして距離感が近かったら、“お!ブス!久々!”という感じで挨拶をしそうな気がします。
そうなると、奥さん自体はブスと呼ばれるというより、“ブスの奥さん”ということになるでしょう。それ、嫌ですね…。“ブスの嫁さんさぁ、なんか仕事してんの?”と毒島選手にいっているだけでも、なんか不細工な奥さんは仕事やってんのか?というニュアンスで聞こえなくもありません。そのためか、毒島さんの奥さんは複雑そうな顔を終止していました…。
●ほかの人もいやだった
毒島さんの住む群馬県桐生市はどうやら毒島さんが多いそうです。
苗字というのは、何らかの地理的きっかけがあって一カ所に集中するものですからね。さて、そんな毒島さんたち。
取材班がほかの方たちにもインタビューすると、やはり毒島という苗字はあまり気に入っていない様子。とくに、おばあさんは嫁に来ると毒島になるから嫌で変えたいと言っていたそう。
それはおやじが許さんから仕方が無く受け入れろ、と旦那にいわれて断念したのだとか。どう考えても嫌な苗字のようです。“毒の島”なんてかなりひどい苗字ですが、毒島さんという苗字の人たちはどんな悪いことをしてきたのでしょうか…。
●じつはこんな意味があった!?
さて、ここで終わるわけがないのがNHK。毒島さんの名前の由来を知る人物までたどり着きます。
どうやら、毒島さんが多く住む場所は昔からトリカブトが多く自生していたのだそう。
トリカブトというと、あの猛毒の植物。林眞須美さんのトリカブトを用いた和歌山毒物カレー事件が思い出されますが、ある意味で毒物がそこら中に植わっている場所でもあったわけです。しかし、この島の人たちにとってみればトリカブトは薬草的な役割を持っていたそう。
トリカブトの子根はブシと呼ばれる漢方薬になるといわれており、沈痛作用などももたらされるようです。
さらに、これは坂本が別で調べたのですがトリカブトのブシはブスとも呼ばれるのだとか。どうやら、トリカブト中毒になったときの顔がヤバいのでブスという言葉になったとか…。トリカブトは毒のある植物、漢方薬。その漢方薬はブスとも呼ばれていた。毒(ブス)のある島だから…毒島さん。なるほど、苗字って面白いですね!
●奥さんも納得!
この結果をスタッフが毒島さん夫婦に報告。なかなかよい意味合いだったことを知り、奥さんも名前を大切にしていきたいということを伝えていました。
ちゃんちゃん…といきたいところですが、皆さん少し思ったことはないでしょうか。
そうです。毒島のブスという読み方は、トリカブトのブシがおそらく由来。
しかし、毒にかかった時の不細工な表情をブスと呼ぶという意味ですので、結局毒島はブスを食べてしまったような顔の人たち…という意味合いにも捉えられてしまいます。まぁ、なんとも言えません。毒島の血を引く女。こういった感じだと、なんともいえない気持になります。
●目立っていいね!
さて、ここでは毒島選手の苗字のルーツについてお伝えしました。毒島さんの成り立ちはこんなところにあったんですね。さて、競艇選手は楽しい名前の方が少なくありません。ある意味目立つわけですからファンに覚えてもらいやすい、というメリットがあるでしょう。皆さんも競艇選手の苗字に興味を持ってみてたらいいかがでしょうか。