競艇について調べていると、そこそこ「危険行為」を行って注意されている選手がいることがわかります。水上の格闘技でもある競艇。それなりにラフプレーは多くなるのは当然ですが、これをどう思うのか…ファンとしては複雑な気分ですね。
ここでは、競艇におけるラフプレーなどについて考えていきたいと思います。
●坂口周がキレられた!?
坂本ブログでおなじみの選手、坂口周選手。
どうやら2015年に開催されたG1レースでレジェンドレーサー田中信一郎選手にキレられた…というニュースがあります。
坂口周選手は1号艇、田中選手は3号艇だったようですが、とにかく激しくデッドヒートを繰り返したということです。それだけの情報であれば、まぁ激しいからね…競艇は…程度で終了です。ただ、この坂口周選手のやり方が物議を醸したのです。
●巻き添え?
事件が起こったのは2週目の1マーク。3着争いをしていたそうですが、坂口周選手が外から煽る煽る。そして、4号艇の進藤選手もそれに引きつけられてがっつりとマークに一直線。
その時、坂口周選手はそのままターンマークを回るというよりは、先頭争いを繰り広げていた2号艇麻生慎介選手に向かって一直線!当然、2号艇麻生慎介はぶつかったら吹っ飛んでしまうわけですから、そのまま一緒に流れてがっつりと出遅れ…。
結果的に、そのレースが終わった後にあのラフプレーはあり得ない、ということで田中信一郎選手が坂口周選手にキレたとかキレなかったとか…。まぁ、これはあまりよいプレーではありませんね。
●どうなのか?
とはいえ、水上の格闘技である競艇。ある程度のラフプレーをするのは仕方がないでしょう。
まぁ、あまりにも危険するプレーをされると困りますが、このくらい激しいスポーツであることは選手たちもよく知っていることでしょう。坂口のプレーはいまいち解せませんが、それなり戦う人たちにとって普通なのではないでしょうか。
●日本人の精神とは?
日本人が行うスポーツは、世界でもっともラフプレーが少ないといわれてます。
礼にはじまり、礼に終わる。スポーツはただ身体を動かして暴れるようなものではなく、そこに精神を詰め込むところが日本人らしいところです。スポーツマンシップという言葉があるように、プレー中であっても仁義を逸脱した行為をすることはあり得ず、勝っても賞賛されないという文化もあります。
よい例が、相撲でいう白鳳でしょう。朝青龍はまぁ置いておきますが、白鳳が少しラフプレーをしたり、勝利後の行為などが目に余ると相撲協会から再三注意されています。どうなのでしょうか。スポーツといえば、勝てばよいのでしょうか。
それとも、すべての所作に美しさや精神が伴っていればよいのでしょうか。ここは、坂本はとても難しいと思っているところです。
●競艇に正しさは必要か?
相撲は、土俵に金が埋まっているといわれているスポーツ。
競艇も、同じように水面に金が浮いている…といっても良いスポーツでしょう。ある程度、プロとして勝ち続ければ億円を越える収入となる夢のあるスポーツです。しかし、負け続ければそれなり。まぁ、それでも儲けることはできますが、全く同じ条件で走っているのにもかかわらず1億円の人と300万円の人がいたらプライドが許さないでしょう。
そういった意味では、競艇も甘いことは言っていられない熾烈な戦いといえます。また、のんびりしていたら事故ってしまう恐れがあります。
ボクシングなども難しいスポーツですが、あまりに気を抜いていたら最悪死んでしまいます。死ぬところまではいかないにせよ、後遺症が残って一般的な人間としての日常生活を送れなくなるのです。
●激しいプレーが見たいか?
競艇をいにしえから知っている人たちは、ルールが変わってめちゃくちゃつまらなくなった…といいます。昔は、もっとコース取りに選手たちが命を賭けており、かなりラフプレーも多かったとのことです。今は、できるだけ安全で公平なレースを心がけるべく、ルールも細かく決められてしまっているのだそうです。
まぁ、競艇ファンとすれば普通にレースが難なく終わってくれることが大切ですからね。安心と安全がセットになってくれていれば、見ている方もドキドキしません。
しかし、選手とってみれば死活問題。昨年、かなり稼いだとしてもその翌年はその税金を支払う必要があります。その賞金に見合った生活をし続けるのであれば、毎年勝ち続ける必要があるわけです。そうなると大変。もう、優しくレースをして勝ちを譲ろうなんて甘い気持ちで走るわけにはいかないわけです。
坂口のラフプレーはどうかな…ともいますが、それでも気持ちはわかります。勝ちたい、という気持ちが強ければ強いほどにタフプレーをすることが増えるかもしれません。もっと激しくしても坂本は悪くないと思っています。安全なルールの中でも、やり合ってほしいですね。それが、坂本の願いです!