喜怒哀楽。この言葉が似合うのは恐らく競艇というギャンブルだけかもしれません。
競馬もオートレース、競輪もそれなりにドラマはあるのですが、競艇のレベルはその比ではありません。
僕は競艇初心者ですのでまだまだ喜怒哀楽の本質を見極められていませんが、やはり「個人による冠協賛レース」のある競艇だけはバカにできないな…と思っているのです。
皆さんもご存知だと思いますが、初心者の方は知らないと思うのでとある事件をお伝えしていきます。
戸田&だいこんおろし
競艇場には、戸田競艇場があるのですが、そこのレースで“だいこんおろし”という聞いたらピンと来る方は相当な競艇ファンだと思います。
とはいえ、坂本のような競艇初心者の方にとってはだいこんおろし?戸田競艇場?という感じ。
なんともおもしろいレースだったようなので、ここでお伝えしていきます。戸田競艇場では今は「個人による冠協賛レース」を行なっていないようですが、どうやら昔は手軽に購入することができたようです。
今回ネタにしたいのが、「冠協賛競走『だいこんおろし』の彼女募集記念レース」。
まったくもって意味不明なタイトルなのですが、これが競艇ファンの中では素晴らしい伝説として語り継がれているようです。一体、何がそんなにおもしろかったのでしょうか?
アナウンスがバグった!
2003年に開催された「冠協賛競走『だいこんおろし』の彼女募集記念レース」。
テレビでこのレースについてアナウンスがあり、そこからスタートするという流れだったのですが、アナウンサーがとにかく楽しくて笑ってしまったことで話題になったのです。
内容をまるコピすると問題なので簡単に略しますが、最初は普通に戸田競艇場、第11レース…などとアナウンス。その次、第11レースは「だいこんおろし」の彼女募集記念レースとなっているとアナウンスしてからおかしくなってきたのです。
だいこんおろしさん、 38歳会社員。ボートビア岡部や戸田を愛する男と紹介した後、彼女がいないアイツだがそろそろ人生というレースで万舟券を勝ち取ってほしい…。
オオイワノボル様からのメッセージでした、さらに「だいこんおろし」の情報を知りたい方はコチラへ…というような、アホ極まりない内容だったのですから驚きです。
これを途中からアナウンスするアナウンサーさんは、笑いがこらえきれず、明らかに笑っていたことで話題に。坂本はこういったのは嫌いではないですけどね。
簡単にまとめると?
ただ、これだけ読んでも何が起こっているのか理解できないと思います。
簡単にこの冠協賛レースについて考えていきましょう。
まず、あらためてタイトルを振り返ります。「冠協賛競走『だいこんおろし』の彼女募集記念レース」。
よくわかりませんね〜。どうやら、これはオオイワノボルさんが同僚か友人の『だいこんおろし』さんを応援するために協賛したレースのようです。要するに、『だいこんおろし』さんは良いヤツだけどぜんぜん彼女ができない。
そんなことはない!ぜひ、『だいこんおろし』の情報を見てほしい。そして、『だいこんおろし』は人生という万舟券をゲットしてほしいのだ!というレースだったわけでです。ボートレーサーにとっては誰が協賛しようが何だろうが真剣勝負。ただただ、自分の勝利のためだけに走るのみです。
しかし、裏ではこういったレースであることも知っていたわけですので複雑な心境だったでしょう。こんなことが起こってしまうのが、競艇という素晴らしいギャンブルなのです。
きっと『だいこんおろし』さんも笑っていたでしょうし、友人たちも大爆笑しながらこのレースを観戦していたことでしょう。しかし、そのボートレーサーたちの迫力のある姿…自分のために走っていたかもしれない勇姿…。全てに感動したはずです。
そもそも、オオイワさんや『だいこんおろし』さんは万舟券をゲットできたのでしょうか?もしかしたら、泣いているかもしれません。まさに、喜怒哀楽ですよ。
『だいこんおろし』さんは結婚していた!
さて、気になるのは『だいこんおろし』さんのその後です。
もちろん、有名人でもありませんし普通のオッサンでしょう。そのため別に誰もそれを追うことはしなかったそうですが、どうやら2003年からの8年後の6月。とある人物のツイートにて『だいこんおろし』さんが結婚したことが判明したそうです。
こういった平和なことばかりが起これば、きっと世界は平和になると思わないでしょうか。本当に素敵なことですね。
個人の冠協賛競走したい?
さて、戸田では前述したようにもう個人の冠協賛競走はしていないそうです。
寂しいですね。ただ、もし自分もこういった余裕があればしてみたいと思わないでしょうか。こういった話題になりますし、多くの人たちを幸せにすることは間違いありません。
坂本も、冠協賛競走で新たなだいこんおろし』さんを生み出せるように、日々の競艇や仕事に精を出します!