今、基本的に多くの方がネットの情報をベースに競艇の勝ち負けを考えているかもしれません。

以前は現地の予想屋さんの予想を購入するというかたちが流行りましたが、コロナ禍においてなかなかそれが難しい。

最悪、新聞でどうにかする…というところでしょうか。さて、そんな中で競艇に関連する書籍も多く販売されており、それをベースに予想の仕方を楽しむ方もいるでしょう。しかし…。ちょっとどうかな…と思います。その理由を伝えます。

●こんな本がある?

さて、近頃は本ではなくKindleという電子書籍オンリーで販売されている書籍が少なくありません。

印刷代もかかりませんし、正直出版社をバックにつける必要もないので個人が勝手に出版できるところもポイントです。

しかし、当然そういったハードルの低いレベルの書籍。あまりよい評価があるものがないのが現実です。そんなKindleで見つけたのが、競艇依存症だった自分がギャンブルを副業にして儲けるシステムを編み出した…というものです。

まぁ、詳しいことはわかりませんし、読みたくもないのですが一見だけ評価が入っています。もちろん、5段階評価中1です。

●騙される方はいるのか!?

3連単で儲けるテクニックが記載されている本書ですが、レビューによると2着、3着を選ぶ基準が全く描かれていない…という文句が記されていました。

まぁ、この人は辛辣なことを伝えていますが期待して購入したのでしょう。Kindle読み放題であれば0円ですが、普通に購入すれば400円です。どうしたものか…といったところですね。個人的には、こういった書籍のあり方は悪いとは思えません。

むしろ、こういったものもあっていいと思っています。しかし、問題は騙される方ですね。

●おかしい設定!

まず、同書はギャンブルで家族に嫌われている人。これを読めば、儲かるから家族が喜ぶようになりますよ…というものです。

さらに、競艇依存症だった筆者は負けない方程式を編み出し、月収で50万円を副業でゲットしていると謳っています。ほかのギャンブルにも共通する部分があるとか、副業の成功者としての利益を上げていくためのヒントが記載されているということです。

まぁ、これだけ見ると「お!?」と思うでしょうが、おかしいですね。

●依存症は治すのが難しい

この人は、競艇依存症だと伝えています。

ギャンブルをしている人たちは、依存症という言葉を気軽に使いますが、本当の依存症とてもではない苦しみです。やりたくないのにやってしまう、借金をして、会社をおろそかにして、家族を離散させてもやり続けてしまうのが依存症です。

競艇をはじめとしたギャンブル依存症はそれなりの施設にしっかりと入所し、数年それをじっくりと治療していかないと治ることのない病気なのです。そのため、この本が競艇依存症を克服した体験記だったら読む価値はあります。

しかし、なぜか競艇依存症だった私が絶対に負けない法則を編み出した…というのは話が繋がりません。キチガイです。

●負けないのに50万円

ギャンブル依存症について真剣に考えたことがある方であれば、こういった浅い本を読みたいとも思わないでしょう。

しかし、毎週暇だから競艇をやっちゃう!ということを依存症と思っているレベルの人であれば、まぁ遊びで言っているんだろうな…という形でここはスルーしてしまうかもしれませんね。

百歩譲って、自称依存症というのであればそれはそれでいいでしょう。問題は、その後の負けない方程式を見つけた…というものです。正直いいます。ギャンブルは不確定要素が強いものであり、方程式は存在しません。

あるとしたら、もはやギャンブルになりませんのでボートレースは終了です。例えば、このオッサンが競艇の方程式を理解して数兆円稼いだ後にバレるのがイヤだから知らない国逃げた…。

毎日ジェット機で逃げ回っており、警察は俺を捕まえることはできないだろう…というのであれば百歩譲って夢があります。しかし、絶対に負けないのにもかかわらず月に50万円しか稼いでいないのです。おかしいでしょう。

1年間で数千万円程度でも、毎年それがゲットでき一生食っていけるわけですから、わざわざ本業を続ける意味がありません。

要するに、もし本当に負けない方程式を知っているのであれば、長者番付の常連にこの人が本名で出ているはず…ということ。ボートレース協会も、戦々恐々としているはずです。でも、知らない人。まぁ、これが現実なのです。

●負けないはない!

どうしてもギャンブルで弱っている人は、勝てる、負けない方程式、奇跡の日とか、そういった部分に気持ちが移ろいがちです。

気持ちはとてもわかりますが、それって中身が全くない話であり無意味なことです。いいでしょうか。絶対はこの世の中に存在しないのです。

それを理解できれば、全てが解説します。ちょっとでもいいので、坂本の話を信じていただけると幸いです。