毎日テレビを見ている人であれば、「Splash ボートレーサーになりたい!」のCMを見たことがあるのではないでしょうか。

今までまったく理解不能だったボートレースのCMですが、今回はボートレーサー養成所をベースにした設定なので多くの方がわかりやすく、また感情移入もしやすいのかもしれません。

しかし、坂本は思います。これは、本当に世界だったのでしょうか…。

●ボートレースに詳しい人ならわかる

まず、ボートレースの養成所について詳しい人であればよく理解できる内容でしょう。

そもそも、ボートレースで選手として活躍するためには養成所で1年間みっちりと勉強と実技を磨かなくてはならず、さらにプロテストに合格した者だけが本番レースで勝負することを許されます。

さらに、プロになったからといってその先の未来が明るいわけではなく、初勝利から賞金稼ぎ、ランク、斡旋、さらにG1制覇までできるレーサーはほんの一握り。

最低年収1000万円とはいえ、なかなか厳しい世界でもあるのです。

●しかし…

さて、そんなこんなで今回テレビCMで流れている「Splash ボートレーサーになりたい!」。

このシリーズは、最初からなかなかグッと来るものがあり、坂本的にはとても期待しているCMとなっています。

今のところ、シリーズ8弾ということで終了に近づいてきていますが、おそらく最終的に主人公の2人がプロテストに合格し、”G1で会おう”といった約束を交わしたものをずんの飯尾が泣きながら見ている…といった結末な気がしています。

まぁ、それはそれでいいのですが、ひとつ問題点を発見しました。

それが、「Splash ボートレーサーになりたい!」はいいとして、そもそもボートレースはそこまでメジャーなギャンブルスポーツなのか…というところです。

●人間味を出したのはいいが…

そもそもボートレースのCMは、意味がわからない…といったことで有名です。

最初は渡邊直美などが出たり、意味不明なダンスがあったり、ロバートが出たり、とりあえず強い印象を残すといった取り組みだったかもしれません。

途中、田中圭が主人公として登場し、意味もなくモンキーターンをするなどして放映。

ちょっとこれも意味がわからなかったかもしれません。そこで、若者人気を獲得しようと次はストーリー仕立ての内容に。

田中圭は続投し、ずんの飯尾やヒロイン的な子も出てくるなど、恋愛模様をベースに仕立てられた物語。

まぁ、これも田中圭ファンはいいかもしれませんが、自分の知り合いなどは”何だコレ?”といった感じで見ていたそうで、まったくもってボートレースには興味を抱くことはなかったと豪語していました。

そういった意味では今回、人間味を出した物語にしたのは正解でしょう。

まだ名前もない俳優さんを利用し、飯尾や華丸など人情系の人物をチョイス。

ゼロからボートレースになりたいという若者の成長物語を描いていく、という内容は悪いことではありません。

しかし、坂本は不思議に思ってしまうことがあります。

●そもそもボートレース知っている人ってどれだけいる?

ボートレースは、あれだけCMを垂れ流しているのですから知らない人はいないと思います。

しかし、ボートレースという競技について詳しく知っている方はどれだけいるのでしょうか。

野球を例にしてみます。

例えば、野球は日本全国民が知っているスポーツといっても過言ではないでしょう。

日本に住んでいる人たちたちに、「野球って聞いたことありますか?」と質問して、「野球なんて言葉、初めて聞きました!?やきゅう、やぎゅう?なんです、それ?」と回答する人は99.9%いないでしょう。

しかし、そのルールや今、パ・リーグの第一は、セ・リーグの6球団を言ってくださいというと、途端に回答率は減少していきます。

野球自体は学校で軽く触れるレベルかもしれませんし、テレビやニュース、ネットニュースでも散々出てくるため名前なら聞いたことあるスポーツでは第1位と言っても過言ではないでしょう。

しかし、ひるがえってボートレースです。名前を聞いたことがある…という方ですらあやしいイメージ。

住んでいる県にボートレース場があれば理解できているかもしれませんが、存在しない県については幻のスポーツでしょう。

もちろん、内容も知りません。

●処理がついていかないのでは?

野球であれば、少年野球から…といったイメージがつきますが、ボートレースはそもそも知らない人が多いのに、それになるためには全寮制の養成学校に通うというところを放映しても、見ている側からはちんぷんかんぷん。

何をしているのか理解が全く追いついていかないのではないでしょうか。

これは、本当にボートレース普及に貢献できるのか坂本は甚だ疑問です。

●偉そうにすみません

まぁ、ボートレースについて偉そうに語ってしまって申し訳ございません。

しかし、冷静になってください。知らない人にマニアックな部分を伝えて、何か功を奏すのでしょうか。

坂本だったら、ギャンブルするオヤジを取り上げます。ザ!競艇!ですよね。そちらの方が、共感を得るような気がするのですがいかがでしょう。