「違うでしょ、モンキーターンはコレでしょ!」という感じ、いつの日かボートレースのCMでロバートの秋山がアツく語っていたことを思い出します。

競艇が大好きな方であれば一度は、「モンキーターン」という言葉を耳にしたことがあると思うのですが、一体どんなターンなのかしっかりと理解しているでしょうか?

坂本は、何となく…です。今回、ここではモンキーターンについて考えていきたいと思います。

●モンキーターンにはいろいろあるらしい?

今回、ここで紹介したいモンキーターン。基本的には、競艇における旋回技術のことであり、そのテクニックのひとつとしてモンキーターンと呼ばれるものがあります。

しかし、いろいろなサイトをチェックしているとモンキーターンは3つある…ということで話題となっているので調べてみました。しかし、その結果は残念なものに…。

とりあえず、旋回技術におけるモンキーターン以外の二つは、競艇漫画の金字塔であるモンキーターン、そしてスロット台のモンキーターンである…とのことです。まぁ、モンキーターン世代の方であれば懐かしさがこみ上げてくるのでしょうが、ここでは競艇におけるモンキーターンについて書いていきます。

●立上がって旋回!?

モンキーターンは、旋回技術のひとつ。コーナーを曲がる際にボートの上に前傾姿勢で立ち上がり、そのまま舟の外側をガッツリと蹴っ飛ばすかのようなスタイルでターンをする…というテクニックとなっています。

なんでこんな回りくどいテクニックを使うのか…というと、立上がっていることで舟部分の外側に体重がかかり一般的なターンに比べて高速旋回が可能となる…ということだそうです。

少し立上がってハードに旋回していくレーサーたちの姿は、確かに見ていて興奮しますよね!さて、今でこそモンキーターンは当たり前の技術になっていますが、昔からある技術ではないそうです。

●伝説の男、飯田

以前はモンキーターンでの旋回は行なわれておらず、どうやら最初に始めたのは飯田加一レーサーではないかといわれています。

ウィキにも掲載されていますし、異論を唱える方も少ないことからもう「飯田スタートでよくね?」という雰囲気にもなっているのかもしれません。余談ですが、むかしバンドに「カナブーン」というヤツらがいましたが、飯田(めしだ)というブサイクなベースが行方不明になりましたよね。

ちょっと、過去の恋愛が都市伝説的な形でグレーゾーンな存在でもあったことから、いろいろと憶測が広まりました。飯田レーサーに関係ありませんが、「めしだ」という名前で活動していなくてよかったな…と心から思いますね。(コロナビール売上減少など、人間はバカですからね)

すみません。話をしっかりと本筋に戻させていただきます。

●サーフィンがキッカケ?

さて、モンキーターンの基礎を生み出したといわれているレジェンド飯田加一レーサー。どうやら、競馬のモンキー乗りを参考にしていると言いながらもウィンドサーフィンに夢中になっていたことが関連し、競艇に応用したとのことです。これは、飯田加一レーサーが語っていたことなので噂ではなく、ガチの見解でしょう。

さて、冒頭でCMのシーンのモノマネからスタートしたわけですが、あのCMでも田中圭君扮する新人レーサーがモンキーターンを失敗しまくっていました。モンキーターンは今や当たり前のテクニックとなっているようですが、じつはかなり難易度が高いものだそうで、相当量の練習が必要だといわれています。

事実、飯田加一レーサーも当初は転覆しまくるという暴挙に出ていたようですが、細かな部分などを調整し自分のものに。見た目がカッコいいということだけでなく、なんと彼が1位になったレースはモンキーターンを駆使しており、さらにほとんどが最高タイムをたたき出すという、“見た目にも結果的にも…”効果の高いターンであることが証明されたのです。

●モンキーターンは国宝級のテク

当然、その飯田加一レーサーのカッコいい姿を見た若いレーサーは憧れます。

おっちゃんレーサーたちにとってはリスクが高過ぎますし、できるまでの練習もなかなか時間が取れなかったのかもしれません。しかし、若い人は吸収力も高いですし体力がある。

要するに、飯田加一レーサーのモノマネをする若手選手が増加し、気がついたらかなりのレーサーたちがモンキーターンを身につけていったのです。そして、1993年。総理大臣杯で植木通彦レーサーが、ついに飯田加一レーサー以外でモンキーターンを駆使して初優勝。

これがキッカケとなったのか、今ではボートレース養成所のカリキュラムにも組み込まれているようで、モンキーターンは市民権を得たのです。

●飯田レーサーありがとう!

仕事バカではダメだ!遊べ、とにかく遊んで仕事のヒントを得ろ!こんなことを意識高い連中はいいますが、ただ遊びに興じていてもいけません。

やはり、飯田レーサーのように本気で遊び、さらにその遊びをしっかりと本番の生かそうという思い。

これがあるからこそ、伝説のモンキーターンが生まれたのです。今思うと、飯田レーサーは完全にレジェンドです。彼がいなかったら、今の競艇がここまで盛り上がっただろうか…とすら思ってしまうほどですね。

飯田レーサー。坂本は、とっても貧乏人ですが手作りのキムチを持ってアナタのレースを応援しにいきたいです!(オェェ…)